ゴムシート防水の工法
接着工法 シート厚みは1mm〜2mmまで種類があります
合成ゴム系防水の接着工法には、加硫ゴム系シートと非加硫ゴム系シートがあるが、最近では非加硫ゴム系シートはあまり使用されなくなっている
機械固定工法 シート厚みは1mm〜2mmまで種類があります
合成ゴム系シートの機械固定工法には、一般的に加硫ゴムシートが使用されている
機械固定工法の固定金具の固定には、シートを敷き並べた後、シート相互の接合内部固定工法とシートの上から固定金具で固定して、ディスクパッチを張り付ける後付け工法と、固定金具を下地へ先に固定してからシートを敷き並べて、電磁誘導加熱によって熱溶着する先付け工法がある
ゴムシート防水のメリット
😊材料費が安いため工事費を安く抑えられる
😊施工が簡単なので工事期間が短い
😊自由な着色ができ、お客様にあったニーズに対応することができます
ゴムシート防水のデメリット
😢カラスなどの攻撃により損傷も受けやすい
😢塩ビシートよりも耐候性で劣ります
😢複雑な形状には向きません
😢長年放置しておくと劣化し破れる事がある
😢定期的にトップコートを塗替える必要があります(5年一度がお勧め)
ゴムシート防水の施工手順
1 下地の確認後、ケレン清掃
2 下地に合わせたプライマーの塗布
3 接着剤の塗布 下地と加硫ゴムシート両面にムラなく塗布する
4 平場のシート張り付けの前に出入隅部、ルーフドレン回り、貫通配管回りに増張りをする
5 平場シートの張り付けに先立ち、立上りに張り上げる170mmを差し引いた、1030mmの位置に墨を打ち、順次、シートの幅1200mmから接合接合重ね 幅となる100mmを差し引いた、1100mmの等間隔に墨を出す
6 シートの張り付け 墨出しが終了した後、先に張り付けた増し張りシートに、浮き及びシワがないこと、下地、シートに塗布した接着可能時間内であることを確認し、墨に合わせて、丁寧に広げた後、ローラー刷毛を用いて、シート中心部から幅方向に向かって、シート下の空気を追い出すようにして張り付け、大ローラーを用いてシートの幅方向によく転圧して接着させる
7 シート相互の接合 シート相互の接合部は、先に張り付けたシート幅から120mm程度の範囲に接着剤を塗布し、オープンタイムを確認して、重ね合わせるシート端部となる位置にテープ状シール材をしわができないように、また曲がらないように張り付け、ハンドローラーでよく転圧して接着させる
8 シート相互の3枚重ね部の処理 シート相互が3枚重ねとなる部分は、接合端部のテープ状シール材を張り付ける前に、2枚目のシートの段差部に不定形シール材を塗り付けた後、テープ状シール材を張り付け、ハンドローラーでよく転圧して接着させる
9 立上りシートの張り付け 先に張り上げた平場のシートがしっかりと接着していることを確認した後、下地及び立上りに張り付けるシートを広げ、ローラー刷毛で接着剤をムラなく塗布する。テープ状シール材を立上りの端部から20mm程度下がった位置に曲がらないように張り付け、ハンドローラーで転圧して接着させる(テープ状シール材のの剥離紙は、シートを貼り付けるまでそのまま付けておく
次に先に張り付けておいたテープ状シール材の天端と平場から20mm程度上がった位置までの長さで、シートに塗布した接着剤のオープンタイムを確認してシートを裁断する
そして、張り付けたテープ状シール材の剥離紙を剥がし、張り付けるシート端部を、テープ状シール材の天端に合わせて、曲がらないように空気の抱き込みやしわができないように張り付け、ハンドローラーでよく転圧して接着させる(この時平場のシートとの接合幅は150mm以上になっていることを確認する)
10 立上り端部の処理 立上りの末端部は防水層の末端部に口あきがないことを確認した後にアルミアングルなどの押さえ金物で固定(2m/6箇所固定)し、その上部に不定形シール材を充填し仕上げる
11 保護塗料の塗布 カラーシートを使用していない場合は、最後に水性の保護塗料をローラー刷毛を用いて塗布する
ゴムシート防水のチェックポイント
・プライマーの塗布後シート張り付けはその日のうちに施工できる範囲までとする(日を跨ぐ場合は再度プライマーを塗布すること)
・水下から水上に向けてシートを重ねて張り付けていっているか(この時のシート重ね幅は100mm以上とする)
・十分に転圧ローラーで転圧はできているか
・シート下に空気及び異物を巻き込んでいないか
・ボンドは両面に塗布しタック(タックとは粘着感、ベト付き感)のあるうちに張り付ける
・役物廻り出入隅は必ず増張りをし、入隅はローラーで転圧をする